Epicがフォートナイト再配信を求めて裁判所に再度申し立て、次回審理は9月末

app store フォートナイト
 
海外大手メディアReutersは、人気ゲームのフォートナイトを運営するEpic Gamesが、App Storeでの再配信を求めて仮差し止めを申し立てたと報じています。フォートナイトを巡るAppleとEpicの次回審問は9月28日となっており、今回の申し立てが審理に影響を与える可能性があります。

仮差し止めのメリットとは

Epicがフォートナイトに直接課金制度を導入したことを理由に、フォートナイトアプリはApp Storeから削除され、Epicの開発者アカウントが削除されています。Epicはアプリの再配信等を求めてAppleを提訴しており、8月下旬の訴訟初戦は引き分けだったと言われています。
 
Epicは現地時間9月4日、米国の裁判所にApp Storeでのフォートナイトの再配信を求める「仮差し止め」を申し立てました。「仮差し止め」は法的手続きの一部で、「回復不能の損害」が発生すると裁判所が認めた場合には、裁判開始前や裁判中の案件であっても裁判所が仮の地位を与える手続きです。
 
もし今回の申し立てが認められた場合は、正式な訴訟の判決が出るまでの期間、フォートナイトがApp Storeで復活することになります。訴訟判決が出るまでには長期間を要する可能性があり、その間にフォートナイトが再配信されることはEpicにとって大きなメリットとなります。

Epicは申立書でAppleを強く批判

Epicは申立書において、Appleは「独占主義者であり、他社の参入を妨げている」と改めて批判しています。
 
Apple関連のニュースサイト、AppleInsiderによるとEpic Gamesは180ページ以上の資料を提出し、フォートナイトはiOSユーザーからの日々のアクセスが60%減少し「回復不能な損害」を被っており、アプリを更新できなくなったユーザーにとっても不利益が発生していると主張しています。
 
一方、Appleは「Epic Gamesが直接課金を停止し、App Storeの規約を守る場合はフォートナイトの再配信を認める」と以前から表明しており、フォートナイトの削除はEpicが自ら規約に違反した結果であると反論しています。
 
App Storeでの手数料や課金方法については、日本の公正取引委員会が「裁判に注目している」と言及するなど、世界各地で議論されています。AppleInsiderは裁判所の次回審問は現地時間9月28日と報じており、裁判所の判断が注目されています。
 
 
Source:Reuters via 9to5Mac, Appleinsider
(seng)