Appleシリコン搭載DTKのパフォーマンスは16インチMacBook Pro並?

intel vs applesilicon
 
ドイツメディアのMacweltが、ソフトウェア開発のためのAppleの統合開発環境 (IDE) であるXcode 12を用いて作成したオリジナルのベンチマークツール「Apple Silicon Benchmark」を用いてAppleシリコン搭載の開発者移行キット(DTK:Developer Transition Kit)と16インチMacBook Proのパフォーマンスを評価した結果を発表しています。Macweltは、DTKの真のパフォーマンスはCore i9プロセッサを搭載した16インチMacBook Proに匹敵すると報告しています。

オリジナルベンチマークツールを開発

Macweltは2020年8月末にDTKを入手後Xcode 12を使用してAppleシリコンとIntel両方のコードをコンパイルし、どちらのプラットフォームでも動作するユニバーサルアプリに変換する作業を実施しました。
 
DTKのGeekbench 5のスコアは既に報告されていますが、この結果はRosetta 2のIntelエミュレーションモードで動作させたものであるため、Appleシリコンの真のパフォーマンスを示していないと同メディアは説明しています。
 
同メディアはSwiftとSwiftUIで「Apple Silicon Benchmark」と呼ぶオリジナルのベンチマークツールを作成し、A12Zを搭載するDTKのパフォーマンスを測定しました。
 
Macweltは開発とベンチマークテストの過程をYouTubeで公開しています。
 

「Apple Silicon Benchmark」によるスコア

「Apple Silicon Benchmark」を用いたテストは、ネイティブモードのDTK、Rosetta 2のIntelエミュレーションモード、8コアIntel Core i9プロセッサを搭載した16インチMacBook Proの3パターンにて実施しています。
 
DTK vs 16MacBook Pro
 
Macweltが行ったテスト結果は、下記の通りです。
 

  • Rosetta 2のIntelエミュレーションモードでのパフォーマンスは、2012年モデルの15インチMacBook Proと同程度
  • Rosetta 2のIntelエミュレーションモードでは、ネイティブモードのDTKの約2倍の処理時間を要した
  • ネイティブモードのDTKのスコアは、8コアIntel Core i9プロセッサを搭載した16インチMacBook Proを上回る
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    これらの結果をふまえMacweltは、「Appleシリコンは高いパフォーマンスを備えており、現在のIntelプロセッサに匹敵するものです。Appleシリコンを搭載する最初のMacも、CPUパフォーマンスという点でIntelプロセッサに劣ることはないでしょう」と報告しています。
     
     
    Source:Macwelt via Macworld
    (FT729)