Apple Watchに続き、Fitbitを用いたCOVID-19感染検知研究が開始

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Apple Watchに続き、Fitbitを用いて新型コロナウイルス感染症に罹患したことを検知する研究が海外で行われています。初期研究結果として、特異度(病気が無い患者群での検査の陰性率)70%で、新型コロナウイルス感染症の症状が出現する1日前に50%の確率で感染を検知できた可能性があると、MobiHealthNewsが報じています。

Fitbitを用いた研究内容

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Fitbitが行っている新型コロナウイルス感染症の事前検知に関する研究は、ユーザーの睡眠時における「呼吸数」「安静時心拍数」「心拍数の変動」を測定し、症状が現れる前に、それを検知するアルゴリズムを構築しようとするものです。
 
この研究は米国とカナダのFitbitユーザーを対象に2020年5月に参加登録受付を開始、7月14日までに10万人を超える参加者を集め、うち1,000人に研究調査中に新型コロナウイルス感染症の症状が現れたとのことです。
 
これらの事例を比較分析した結果、特異度70%で、新型コロナウイルス感染症の症状が現れる1日前に50%を事前検知できる結果が示唆されたとMobiHealthNewsが伝えています。
 
Fitbitで研究およびアルゴリズム構築を主導する同社ディレクターのコナー・へネガン氏は、「新型コロナウイルス感染症に罹患した場合、多くの調査例で安静時心拍数と呼吸数の増加が認められた」と報告しています。

症状が現れる前の隔離治療に有用か

へネガン氏は、「新型コロナウイルス感染症の症状が現れる1日前に検査を受けることが出来るようになれば、早めの隔離と治療が可能になり、本感染症が蔓延することを予防するのに役立つ」と述べています。
 
心拍数と新型コロナウイルス感染症の発症との関連性を調べる研究として、Apple Watchを使用し、Scripps Researchの専用アプリを用いて行う「Scripps検出スタディ」も行われています。
 
 
Source:Fitbit via MobiHealthNews , 日本臨床検査医学会
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