Apple、ウェアラブルデバイスを用いた慢性疾患モニタリングシステムを開発中か?

Beddit Sleep Monitor 3.5 Apple
 
Appleが現地時間2020年8月13日、米国特許商標庁(USPTO)にて、ヘルスケア関連の新たな特許を取得したとAppleInsiderが伝えています。この特許には、ウェアラブルデバイスを用いた慢性疾患モニタリングシステムのことが記載されています。

糖尿病、高血圧の管理に有用か

Apple Watch chronic monitoring_02
 
Appleが今回取得した特許名は、「疾患の状態を評価するためのモニタリングシステム」です。疾患の例として特許内では、「喘息」「高血圧」「糖尿病」「メンタルヘルス」などの慢性疾患が取り上げています。

慢性疾患モニタリングシステムの具体例

Apple Watch chronic monitoring_01
 
特許に記載されたシステムが慢性疾患のモニタリングにおいてどのように機能するかを、AppleInsiderが説明しています。
 
モニタリングには、マットレスや枕の下に設置するセンサーなどを用い、「睡眠中の心拍数、呼吸データ」を収集します。メンタルヘルスに影響を与える睡眠状態をモニタリングすることは、患者個人の現状を把握することに有用だといわれています。本特許には、血中酸素飽和度の値も状況分析に使用すると記載されています。
 
9月にプレスリリースにて発表されるとの噂もあるApple Watch Series 6は、血中酸素飽和度測定機能を搭載すると予想されています。
 
Appleはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA:University of California, Los Angeles)と共同で、BedditスリープモニターとApple Watchを用いて「睡眠とうつ病、不安障害の関連性を調べる研究」を開始しています。
 
日本ではApple Watchの「心電図アプリ」を有効化することも出来ず、本特許に記載された慢性疾患モニタリングシステムが登場しても、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA;Pharmaceuticals and Medical Devices Agency)の承認が必要になるのか、それを解決して販売可能になっても簡単に購入できるようになるかは不明です。
 
しかし、現在でも承認・認証を取得した数多くのポータブルヘルスケア関連製品が販売されていますので、まずは「心電図アプリ」が有効化されたApple Watchの販売に向けてAppleは積極的に活動してくれていると期待します。
 
 
Source:USPTO via AppleInsider, 東レ・メディカル, 三栄メディシス, オムロン
Photo:Apple
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