iPhone12のカメラレンズ製造で問題発生〜発売時期には影響なしか

iPhone12 コンセプト
 
今年秋の発売が見込まれるiPhone12シリーズですが、ローエンドの5.4インチと6.1インチの2つのサイズのiPhone12のカメラレンズ製造で、レンズサプライヤーのうちの1社が品質上の問題をかかえていることが、Appleサプライチェーンに独自の情報筋を持つ著名アナリストのミンチー・クオ氏の調査資料から明らかになりました。

高温高湿試験でフィルムに破れ

クオ氏によれば、iPhone12のカメラレンズサプライヤー台湾Genius Electronic Opticalが製造中のレンズに、高温高湿試験でフィルムが裂けてしまう品質上の問題が発生しており、部品の供給遅延が見込まれるとのことです。
 
すでにAppleは、同じく台湾のレンズサプライヤーLarganからレンズの購入を優先させており、初期に販売される5.4インチと6.1インチiPhone12には同社のレンズが採用されると伝えられています。
 
クオ氏の調査資料の内容は以下のとおりです。
 

7枚構成のローエンド広角レンズ、CCM(CMOSカメラモジュール)、5.4インチと6.1インチのアルミ製フレームのiPhoneの最終組み立て・量産は、それぞれ8月半ばから後半、9月半ばから後半、10月の始めに行われると当社は見ている。Genius Electronic Opticalが問題解決にこぎつけるまでの間、AppleはiPhone12の発売を予定通りに行うため、初期供給の段階ではLarganのローエンド1/2.6型7枚構成広角レンズを購入することを優先させるだろう。

問題を解決しても部品価格は30%減?

もし仮にGenius Electronic Opticalがカメラレンズの品質改善に成功したとしても、Larganに流れたシェアを取り戻すため、30%の値引きを強いられる可能性が高く、利益率は下がるだろう、とクオ氏は続けています。
 
Appleの2020年4月〜6月期の業績発表で、同社最高財務責任者(CFO)のルカ・マエストリ氏がiPhone12シリーズの発売は例年よりも数週間遅れることを正式に認めたため、iPhone新機種が実際に購入できるようになるのは10月頃となる見通しです。
 
iPhone12シリーズは、2段階のステージに分けて発売され、最初に2つの6.1インチモデル「iPhone12 Max」と「iPhone Pro」がリリースされるとの情報もあります。
 
 
Source:MacRumors
Photo:Terquosive Labs/YouTube
(lexi)