ARMベースMacへの移行準備?Apple、日本等で「Rosetta」の商標出願

Apple Rosetta
 
Appleが、「Apple Rosetta(ロゼッタ)」の商標を日本で出願していることが分かりました。海外でも同時期に出願した商標は既に登録されており、ARMベースMacの登場を示唆している可能性があります。

Apple、複数国で「Apple Rosetta」の商標出願

Appleが「Apple Rosetta」の商標を4月30日に日本で出願しているほか、4月27日にはカナダ、ニュージーランド、サモア、カンボジア、ラオスでも出願していることも分かった、と朝日新聞が報じています。
 
Apple Rosetta 特許情報プラットフォーム
 
検索で発見されなかっただけで、これ以外の国でも、商標出願が行われている可能性もあります。
 
日本の商標出願には、以下の記述がありますが、この内容から具体的な用途は見えてきません。
 

コンピュータ・コンピュータネットワーク及びグロ-バル通信ネットワ-ク上のコンピュータプログラムの開発・翻訳及び実行するためのダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,クロスプラットフォ-ムで行うコンピューティング用コンピュータソフトウェア,コンピュータソフトウェア,電子応用機械器具及びその部品

 
Apple Rosetta 特許情報プラットフォーム
 
すでに商標登録が完了したカナダの説明文には、「サードパーティ製アプリケーションを翻訳し、ノンネイティブなOS上で動作させるためのコンピュータのOS」という説明があります。
 
この説明は、MacがIntel製CPUを搭載しなくなっても、既存のMac向けアプリが動作するよう、互換性を提供するためのソフトウェアが「Rosetta」であることを示しています。
 
Rosetta カナダ
 

アメリカでは2005年に商標登録されている「Rosetta」

Appleは、アメリカで「Rosetta」の商標登録を2005年に出願しており、すでに国際的に商標権を持っています。
 
このタイミングで、日本を含む複数国での商標登録が行われたことは、世界開発者会議(WWDC 2020)で発表との噂があるARMベースプロセッサを搭載したMacの発表に関連している可能性があります。

2005年、MacのCPU切り替えで提供された「Rosetta」

Appleは、2005年にMacのCPUをPowerPCからIntel製に切り替えました。
 
その際、Intel製プロセッサでもPowerPC用のソフトが動作するように提供されたエミュレータソフトが「Rosetta」でした。
 
Apple Rosetta
 
WWDC 2020では、MacをARMベースに移行する計画が発表され、ARMベースMacは2020年秋から2021年にかけて発売されるとも予測されています。
 
 
Source:朝日新聞, Apple, 特許情報プラットフォーム, カナダ政府
(hato)