Apple WWDCに要注目!App Store問題とARM搭載Mac発表で

Apple YouTube WWDC 2020
 
米大手メディアのBloombergは、Appleが6月22日(日本時間6月23日未明)から開催する世界開発者会議(WWDC 2020)で波乱が起きるのでは、と報じています。
 
AppleはWWDC 2020でARM搭載Macを発表すると予想されている一方で、App Storeに関してサードパーティーの開発者から過去最大の反発が起きており、独占禁止法に関する調査が開始されるなど、Appleの動向に注目が集まっています。

App Storeに関してAppleと開発者が対立

Apple App Store エコシステム
Appleは6月15日、App Storeの2019年の経済効果は5,190億ドル(約56兆円)だったと発表し、App Store市場の巨大さをPRしていました。
 
一方で、独自Eメールアプリ「HEY」を開発するサードパーティーが、手数料15%~30%をAppleに支払わなければならない点や、顧客との関係にAppleが関与しようとする点等の、App Storeポリシーに強く反発したところ、AppleはApp Storeからのアプリ排除を警告するなど対立が激化しています。
 
また、6月16日には欧州連合(EU)の欧州委員会が、App Storeに関連し、独占禁止法違反の疑いでAppleの調査を開始すると発表しています。
 
さらに、アメリカでも議会(下院)の独占禁止委員会委員長がApp Storeの手数料30%は「法外な家賃」と発言し、またBloombergの取材に「App Storeポリシーはハイウェイ強盗が身代金を要求しているようなものだ」という趣旨のコメントをするなど、各国の規制当局もAppleの動向を注視しています。

ARM搭載Macの発表があると予想

現在、AppleはMacにIntel製のプロセッサを搭載していますが、WWDC 2020でARMベースのプロセッサを搭載したMacが発表されると予想されており、今後のMacはARMプロセッサに移行していく計画があると考えられています。

Appleの対応に注目

プロセッサの変更に伴い、開発者はARM搭載Macで利用可能なアプリを開発する必要があり、既存アプリも仕様を修正する必要に迫られます。Apple製品向けアプリは200万個以上とも言われており、AppleにとってApp Storeでの大きな収益源であるとともに、アプリのバリエーションの多さはApple製品の大きな魅力となっています。
 
WWDC 2020において、AppleがApp Storeや新Macに関して、どのような発表や発言を行うのか、要注目です。
 
 
Source:Bloomberg
Photo:Apple
(seng)