iPhoneタッチスクリーンの特許訴訟、Appleは先行特許を無効と主張

Apple iPhone11 Pro Max Super Retina XDRディスプレイ
 
iPhoneのタッチスクリーンが特許を侵害しているとする訴訟で、Appleは問題の特許が実態を伴っていないとして無効化を求めました。

「抽象的なアイデアに過ぎない」と主張

ドイツのZeroclickがAppleを訴えたのは5年前に遡ります。Zeroclickが訴訟を起こした理由は、同社が2010年と2013年に取得したタッチスクリーンの特許2つがiPhoneで許可なく使用されたというもので、Appleに対して賠償金や使用料を要求しています。
 
しかし、Zeroclickが所有する特許は「コントロールへの動作、およびそれに関連した連続的動作によって起動する、GUI(Graphical User Interface:グラフィカルユーザーインターフェース)におけるコントロール機能」と非常に漠然としており、実態を伴っていません。そのためAppleはZeroclickの特許について、発明の段階に至らない抽象的なアイデアに過ぎないとし、無効だと主張しました。

度々起こるパテント・トロール絡みの訴訟

製品化されることのない、抽象的な段階に留まった特許を理由として、Appleを訴えるのはZeroclickだけではありません。
 
昨年だけでも、pple Musicが「コミュニケーション・ネットワークを共有するためにメディアを作成/投稿するシステム」、Siriが「ネットワーク上で複数のソースから情報を取得するためのシステム」、iOSのキーボードが「複数の機能モードに基づいたコマンドシグナルを出力するためにプログラムされた、静的キーの集合からなる多機能入力デバイス」を侵害しているとして、それぞれ異なる原告がAppleを訴えています。
 
しかし、こうして訴訟を起こす原告の多くが、賠償金を手に入れることを目的とした“パテント・トロール”だと考えられており、Appleも頭を悩ませています。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)