在宅勤務者の64.1%が「在宅と出勤の並行」を希望、利用サービスはZoomが最多

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MMD研究所は「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」の結果を公表しました。自宅のインターネット回線、利用しているビジネスツール、緊急事態宣言解除後に希望する働き方などについて調査しています。

緊急事態宣言下でも49.4%は通常出勤

「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」は、スマートフォンを所有する全国の20歳〜69歳のビジネスパーソン34,994人を対象に、インターネットで実施しています。
 
なお、調査が実施されたのは2020年5月19日~5月22日で、全国の緊急事態宣言が解除された5月25日の少し前です。
 
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による在宅勤務の状況は、約半数の49.4%が「通常出勤を行なっている」でした。
 
「在宅勤務を行なっている」が18.9%、「時差出勤と在宅勤務を並行」が12.0%、「時差出勤」が5.7%、「過去に在宅勤務」が2.8%で、合計39.4%と約4割が、新型コロナウイルス対策で勤務形態を変更しています。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

在宅勤務の開始は4月以降が8割弱

「在宅勤務」「時差出勤と在宅勤務の並行」「過去に在宅勤務」と回答した「在宅勤務者」(n=11,781)が、在宅勤務になった時期は東京や大阪などで緊急事態宣言が発表された4月7日を含む「4月6日〜12日」が最多で23.7%でした。
 
4月以降に在宅勤務となった在宅勤務者が78.1%と、8割弱となりました。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

自宅ネット回線は「光回線」が53.0%

回答者全体の、自宅で加入しているインターネット回線(複数回答)は、「光回線」の53.0%がトップで、以下「CATV回線」12.0%、「ホームルーター」5.3%、「モバイルルーター」6.5%の順でした。
 
「在宅勤務者」が、在宅勤務の前後で自宅のインターネット回線を新規契約した割合は、光回線利用者の7.3%、ホームルーター利用者の15.0%、モバイルルーター利用者の14.3%でした。
 
モバイルルーターの利用者では、契約や変更を検討している人が10.3%と、光回線、ホームルーターと比べて高くなっています。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

光回線、ホームルーター、モバイルルーターの利用者トップ3

光回線、ホームルーター、モバイルルーターのそれぞれについて、利用サービスを聞いた結果、光回線では「ドコモ光」が30.4%でトップでした。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 
ホームルーターでは「SoftBank Air」が66.6%でトップでした。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 
モバイルルーターでは「WiMAX」が52.6%でトップでした。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

自宅回線の満足理由、光は「速い」、ホームルーターは「工事不要」、モバイルルーターは「すぐ使える」

自宅のインターネット回線について「満足」「やや満足」を合計した満足度は、光回線利用者が87.6%、ホームルーター利用者が80.2%、モバイルルーター利用者が76.2%の順でした。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 
「満足」の理由(複数回答)トップは、光回線は「通信が速い・安定している」39.7%、ホームルーターは「工事が不要」53.1%、モバイルルーターは「ネットがすぐに使える」46.5%でした。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 
一方、「不満」理由のトップは、いずれの回線も「通信速度が悪い、安定性が悪い」で、2番目に多かったのは光回線は「月々の通信料が高い」の38.7%、ホームルーターで「月々の通信量が高い」の28.3%、モバイルルーターで「データ容量に制限がある」の49.6%でした。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

利用している、利用が増えたツールは「ビデオ通話」が最多

在宅勤務者に、在宅勤務で「利用しているビジネスツール」と「利用が増えたビジネスツール」を尋ねた結果(複数回答)が以下のグラフです。
 
利用しているツールは「ビデオ通話/Web通話」が56.5%で最も多く、「スケジュール共有」29.8%、「チャット」25.0%、「ファイル共有」23.7%などと続いています。
 
利用が増えたツールは「ビデオ通話/Web通話」が48.6%で最も多く、以下「チャット」13.9%、「ファイル共有」9.9%、「スケジュール共有」9.7%と続いています。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

ビデオ通話サービスの利用率、Zoomが48.9%でトップ

ビデオ通話/Web通話の利用者に、利用しているサービスを聞いた結果(複数回答)、トップは「Zoom」の48.9%で、以下「Skype」31.8%、「Microsoft Teams」25.3%、「LINE」18.8%、「Google Meet」10.7%などと続きました。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 
ビデオ通話/Web通話の利用者が、在宅勤務で1日にビデオ通話する平均時間は「1時間未満」が49.9%で最多で、「1時間〜2時間未満」が27.5%で続きました。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 

緊急事態解除後は「在宅と出勤の組み合わせを希望」が64.1%

在宅勤務者に、緊急事態宣言が解除された後に希望する働き方を尋ねたところ、「在宅勤務と出勤、どちらも並行して行いたい」が64.1%で最多、「在宅勤務は行わず、会社に出勤したい」が19.1%、「在宅勤務のみが良い」が16.8%でした。
 
在宅勤務と会社への出勤の並行を希望する方が多数派となりました。
 
MMD研究所「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」
 
 
Source:MMD研究所
Photo:PAKUTASO
(hato)