中国のスマホ出荷台数、新型コロナのV字回復から一服

Apple Store 中国
 
Appleを始めとして多くの企業株価が新型コロナウイルス拡大前のレベルに回復し、何事もなかったかのような雰囲気が出ていますが、中国におけるスマートフォン出荷台数の乱高下も一息つき、平時の状態に戻ったようです。

5月は昨年よりも減少

中国のスマートフォン出荷台数が落ち着いたと指摘するのは、JP Morganのアナリスト、サミク・チャタジー氏です。
 
同氏がレポートの中で引用した中国情報通信研究院(CAICT:China Academy of Information and Communications Technology)のデータによると、5月の出荷台数は国内外のブランドを合わせて約3,380万台で、昨年同月の約3,830万台から減少しています。Huaweiなど国内ブランドのスマートフォン出荷台数は11%減、Appleなどの海外ブランドも15%減といずれも失速した格好となりました。
 
CAICTが公開した海外ブランドのデータを詳しく見ると、昨年は4月から5月にかけて260万台から330万台と出荷台数上昇しているのに、今年は370万台から280万台へと逆に減少していることが分かります。
 
中国 CAICT スマートフォン 出荷
 
これについてチャタジー氏は、3月〜4月の伸びが2月の反動で部分的に押し上げられたと指摘します。事実、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けた2月の出荷台数はわずか50万台でした。さらに同氏は、Apple公式ではないサードパーティーの販売業者によるiPhoneなどの値引きも2月からのV字回復に繋がったとし、こうしたサイクルが一巡して現在は元に戻ったと分析しました。

海外はこれから?

中国のApple Storeが世界に先駆けていち早く営業再開したように、中国とそれ以外の国とでは新型コロナウイルスの影響に時間差があると考えられます。
 
したがって日本やアメリカのスマートフォン出荷台数が落ち着きを見せるのはもう少し先でしょうか。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)